キバナヒメハナバチ雄
ツツハナバチ雄
トゲアシオオクモバチ雄
キバナヒメハナバチ
今日は午前中雨。
天気予報も2-3日前までは晴れそうにない予報だったが、
昼前から晴れてきた。
それどころか雲ひとつない晴天。
佐賀市大和町のみかん山に登ってみたら、先週営巣を確認したキバナヒメハナバチは今週もその数を増やしながら営巣活動を活発にしていた。
30を越す巣穴はしかし、雨上がりで少しタイトな大きさ。
出かける時は普通に通れた穴が、帰巣時に後肢いっぱいについた花粉が邪魔をし、
通るのに苦労する蜂が後を絶たない。
不器用そうに前肢で入り口を広げながら、巣内に進入していく。
降雨前には高く盛り上がった土も見られない。
普通は花粉搬入の姿は素早く、きれいに写すことは困難だが、
おかげで、寄る事が出来た。
巣穴の近くの道端に咲くジシバリに訪花する雌。
同じくこの時期に咲くハルノノゲシと共に、この蜂の蜜と花粉源になっている。
ヒメハナバチによく見られるが、極端に特別の植物の花を嗜好する。
狭食性と呼ばれる性質である。
ヤマトハキリバチ
クマバチの雄
今週のヤマトハキリバチ
今週もこの蜂の営巣は続いていた。
佐賀市大和町の実相院の石垣。
旅客機が滑走路に着陸するときのように、ゆっくりと巣穴にアプローチしてくる
この蜂の姿を見つけた。
既存坑を利用するヒメツツハキリバチのような蜂は、葉を効率的に使うそうだ。
この蜂は実際に花粉と蜜を蓄える育房として使う葉は卵型に切り取るが、
外側に充填する葉は大きい。
巣材はすぐそばにあるカエデの葉だが、外側につかう葉は葉先をそのままにして使う。
手で移動できそうな石の下に営巣していたので、
巣内を撮影した。
坑道は育房一つ分の幅ではないようだ。
並列に並べたり、入り口に近い一番左の育房は極端に角度が違う。
一つの育房を取り出してみた。
葉をはがすと、中に産み付けられた卵を見えた。
今年のツツハナバチ
ツツハナバチの巣
先日ツツハナバチの営巣を確認した竹を、今日割ってみた。
竹の切り口(巣の入り口)を見ると、入り口近くのところまでふさがれていたので、
もし不慮の事故で営巣が中止されていたら後悔すると思い、思い切って割ってみたのだ。
中には12の育房が完成しており、13番目はまだ花粉の搬入を始めたばかりだった。
ツツハナバチの花粉団子の粘度は低いということは聞いていたが、
もはや柔らかい柔らかくないの問題ではなく、かなりの量の花粉が
蜜で練られておらず、キナコをまぶした餅の様だ。
35年ちかく巣内をみたことがなく、写真に撮ったのは初めてで、
久しぶりにテンションが上がった。
奥から8つの育房は広く、入り口近くのは狭いので、雌と雄の卵が産み分けられているのは間違いないだろう。
一番入り口に近い育房はまだ作りかけで、花粉を搬入が完了していない。
よく見てみると、それにも関わらず、隔壁が入り口側に作りかけられている。
故岩田久二雄先生の著書によると、営巣されている坑道の直径が一定の大きさ以上になると、餌の搬入に先立って下の方に三日月状の隔壁を作るそうだ。
ツツハナバチ属のほとんどが行う習性だそうで、ツツハナバチの場合5.4ミリを超えると写真のような隔壁を先に作るそうだ。
シロスジヒゲナガハナバチ
ワタセヒメハナバチ
ツヤマメヒメハナバチ
サイジョウハムシドロバチ
オオシロフクモバチ
オオトゲアワフキバチ
オオトゲアワフキバチの狩り
写真は、狩ったアワフキムシの幼虫を運ぶ蜂。
先週佐賀市富士町にある会社の近くで、オオアワフキバチの狩り場を発見し、
今日は午前11時ごろから、張っていた。
先週見かけた道端の草には、現地に来て早々1頭の雌が来ていたが、
その後見られず諦めかけていたその時、道端の向こうの斜面部の雑草に、
複数の雌が度々訪れるのを発見、14時半まで粘り、待望の狩りを撮影した。
10センチ以下のずいぶん低いところにも、多くのアワフキムシが生息し、
蜂はアワフキムシの幼虫が作った泡に、迷うことなくどんどんアプローチした。
そして泡の下の地面に近いところまで執拗に探索する個体がいるなど、
追い立てた幼虫を狩ることも示唆した。
獲物探しをしている蜂をちょっと目を離すと、どんどん獲物を持って、
飛び去っていくので、アワフキムシの所在を確認してからは、
ほとんど手間取らないと思われた。
何度か泡の中からアワフキムシの幼虫を運び去る蜂を観察したが、
通常の手順がどういうものか分からない。
泡から引き出してずいぶん麻酔をする蜂もいたが、(写真上)
元々確保していて、いざとなったら使おうとしていたアワフキムシ付きの
シオンの茎を差し出して撮影した下の写真は、ためらわず泡に飛びついた蜂が、
泡の中の獲物すぐに針をつき立て、すぐさま運び去った様子だ。
追記
この記事では最初この蜂をニッポントゲアワフキバチとしていたが、
判断の元になった文献では、オオでは盾板は黒色、ニッポンでは黄班があるとしていた。
そのままで判断するとこの蜂はオオトゲアワフキバチということでよかったが、
掲載している写真が間逆で、黄班のある標本をオオとしていた。
よく見ずに紹介していたので表題を変更した。
他の同定ポイントに雌の尾域は三角形で、褐色の剛毛で覆われるとあるが、
尾域の写っている写真にはその通りの特徴があった。
コマルハナバチ
イスカバチの一種
今週のオオトゲアワフキバチ
今日も少し大和町へ寄ってから、11時ごろから富士町の会社の近くで、
この蜂を観察した。
今日も多くの個体が頻繁にアワフキバチの幼虫を狩っていた。
道の脇の斜面の、下草を刈った後が獲物を見つけ易いのか、
他の場所よりよく訪れるようだ。
先々週から狩りが続いているようだが、いったい何匹アワフキムシの幼虫がいるのかと
思うほどどんどん狩っていく。
今日は少し狩りの手順が見られた。
蜂は主にセイタカアワダチソウやヒメジョオン、ヨモギなどの菊科の植物の根元に作られた、
アワフキムシの幼虫の泡を見つけるや、泡の中を探り、その裏側や下まで潜り込み、
幼虫の存在を確認する。
気が付くと獲物を狩って、その草を伝って登ってくる。
あるいは泡に到達すると同時に腹部の先端を泡に差込み、いきなり麻酔を施し、
泡の中から獲物を引き出す。
背の低い草の上を泡の有無を確かめながら飛んでいた蜂が、姿が見えなくなったと思うと、
十数秒で獲物を持って草の間から現れ、飛び去っていく。
先日の投稿の表題を変更したが、今日撮った写真で確かめ、さらに体長も15ミリを超えるものが多くいることから、オオトゲアワフキバチだろうということにした。
コクロアナバチ営巣
今日夕方、工場の終わった後、コンプレッサーを再び動かそうとして、
工場の裏に行った時、春ツツハナバチを狙って古いコンプレッサーの
ところにおいていた竹筒に、コクロアナバチが営巣しているのを見つけた。
持ち帰り中を見ると1育房巣だったが、幼虫は4頭いた。
故岩田久二雄先生の著書で、この蜂がアルマンアナバチの様に、
1育房に複数の産卵をすることを書かれていたように記憶している。
しかしよく見るとおもしろいことに、枯れ草が、隔壁ともいえないような、
ほんのわずかな量で、幼虫が1頭ずついるスペースを分けている
ようにも見える。
そして、アルマンアナバチが最初に搬入する産卵数分の獲物に、
先に産卵してしまうのに対し、この巣の状態を見ると、
巣の奥から時間差で産卵していった様にも見える。
いずれにしてもリアルタイムで観察していないので、何ともいえない。